S邸「S.Riverside Wood Cottage」の計画始まる
2017年8月1日


ところで、今日は、5月完成見学会にご参加されたお客様(S様)のプランを依頼され、打ち合わせに行ってきました。最初は、一昨年の12月に行った見学会に初参加されたお客様ですが、開催の度にご参加頂いています。そうしている内に信頼関係ができてくるものです。
私共は、大手のハウスメーカーのように知名度は残念ながらありませんが、実績をご評価頂き、また私個人を信用して頂くことが何よりも大事なことだと考えています。家づくりは、建て主様と私共の間で言葉を交わすことから始まり、建築規模、間取り、建築時期、ご予算などの条件はもちろんですが、どのような住まい方を希望されているのか、をじっくり話し合うことが大切だと思います。
私共は、予め用意されたプランに住まい手の条件をあてはめるのではなく、住まい手の希望に合わせてプランニングする、カスタムメイドです。ですから、意見を交換しながら積み上げていくことになります。その会話のなかで、意外な構想や発見といったことも飛び出し、思わぬ方向へと新たな進化をもたらす場合もあります。その過程が創造性に富み、家づくりの面白みにもつながるものです。
ところで、S様はご夫婦お二人の終の住まいをご計画されています。最近までお住まいなられていた家は、東日本大震災で半壊に認定されました。柱が傾き、戸がしっかり閉まらなかったり、クロスや左官仕上げに亀裂が入ったりと、被害の様子が歴然としていました。30年以上も前に建てた古家、当時としてはモダンなセンスの良さを感じさせる住まいです。さまざまな想い入れもありましたが、思い切って建て替えることをご決断されたのです。
そこで思案される点として、今後誰と何人で住むのかによって当然規模やご予算が変わってきます。例えば、後継者(家督)が居るのであれば、その家族構成も視野に入れる必要があるし、後継者ご家族の希望も入れて計画を立てます。S様の場合は、お子様とも話し合った結果、ご夫婦二人の住まいをベースにしました。まだ60代に入ったばかり、両方ともご健康でお仕事をされている現役世代です。
私が初めて現地調査をして感じたことは、ロケーションの良さでした。南側に川が流れ、大きな橋が架かる袂に位置しています。周りに視界を遮る障害物など何一つない風光明媚なロケーション、それだけにお客様は「ひと際目を引く建物にしたい…」とも考えたが、その一方では、二人暮らしに大きな家は要らない、平家で十分との思いが葛藤していたようです。何度も何度もプランを書き換えました。しかし、納得いかない!
そして、終には「どうせ建てるなら2階建てにしよう!」と決まりました。早速古家は解体することに決定。ログハウスのような家に憧れを抱いていました。もともと木が好きで、木質に囲まれた暮らしに希望を抱いていたのです。その夢を捨てきれず、2階はロフト(小屋裏部屋)にし、趣味を満喫したいと話すS様です。少しずつプランが固まってきました。随時ご案内していきますので是非楽しみに!(つづく)